ご利用者のS氏は、食事時に良くむせられる。
お茶を飲むときにはむせられないのに、
お食事をされるとき、汁物を飲まれるときによくむせられる。
不思議に思ったH看護師は汁物でむせられた際の観察を強化した。
そうすると、
汁物にきざみのネギなどが小さいものが入っている時
むせられていることに気付いた。
味噌汁等で具の比較的大きいものだけのときに再度観察するとその際はむせられない。
そこで栄養管理課と相談し、
食事の汁物の具はきざみではなく、ある程度の大きさで出してもらうように改善。
また、すまし汁のようなものを多く出してもらうよう依頼した。
それからS氏がむせられることはほとんどなくなった。
ほんの少しの気づきが生んだ大きな改善。
ケアレシピ読ませていただきました。「お茶」と「味噌汁」での違いに目を向け、安易に「とろみ」や「きざみ・ペースト」で対応するのではなく、ムセの原因追及のために観察を重ね、原因と思われた「ネギ」を外すのではなく、あえて大きいサイズに変更し、注意が向くようにした事が、ケアのポイントでしょうね。食事の場面での「バリアフリー」から「バリアアリー」。味噌汁のチェックも勿論ですが、ネギの大きさをあえて大きくしてもらうように働きかけた「心配り」がとても素敵だと思います。ありがとうございました。