「朝から気持ちいいですね~」

「家に一人でいるとこんな声聞けないですから…」

「朝一番のごちそうですね。」

早朝6時から入所されている利用者さんが、各部屋からフロアに出てこられる。
夜勤者F君、Kさんは一人一人車椅子に移したり、服をきせたりその人に合った介助法で離床させている。早出のNさんは目薬の準備をしたり、朝のお茶の準備をしている。看護師のTさんは、ステーションで、一日の予定を確認したり、書類の整理をしていた。

冒頭の会話は、フロアに来た利用者さんの声です。

K君  「Mさん、おはようございます。良く眠れましたか?寒くないですか?」

Nさん 「Hさん、おはようございます。お茶が入りました。熱いので気を付けてくださいね。」

Tさん 「Kさん、おはようございます。今日は体調はいかがですか?」

何が「朝のごちそう」か…分かりますよね。

夜勤で疲れているにも関わらず、とても優しい口調であいさつをしてもらえる、気遣ってもらえる。一人暮らしの利用者さんには、本当に癒される言葉と時間だそうです。「熱いですよ」と自分の為に入れてくれたお茶だと感じられるのは、
席に着いたとき「名前を呼んでもらえる」からだそうです。

Kさんは、感情表現が苦手です。でもきちんとしたケアが出来ます。
Kさんいわく…
「Fさんは、利用者対応が上手ですよね。一緒に仕事していると、私まで優しい気持ちになります。」

頑張れ!Kさん。気づいたら出来る。