私が、認知症ケアで実践していた事は、名前を覚えてもらう事。
認知症でない方の場合は「○○さん」と呼んで頂けます。
しかし、認知症の方の場合「誰だっけ?こんな人知らん」の繰り返しです。
だからこそ、名前を覚えてもらう!
繰り返し繰り返し自己紹介をしました。
「○○です」「○○です」
そんなある日、利用者様から、
「えっと○○さんでしょ」
と言ってもらえました。
その時の感動はすさまじかったです。そしてすぐに同僚に、「名前を覚えてもらったよ!!!」
と自慢しに行ったことを覚えています。
その利用者様の、特別な存在に慣れた気がして、いつも以上に優しい気持ちになれました。
だから、これからも自己紹介は続けます!
あと、周囲の職員も巻き込んでいこうと思います!!
通常、毎日見る顔や名前は、一次記憶から二次記憶に置き換えられる
記憶が強化(固定化)が起こりますが、認知症の方の場合、
この記憶の固定化が難しく、二次記憶まで進まないので、忘れてしまいます。
詳しくは、ケアレシピ「記憶の箱を上手に使うケア」をご覧ください。
それにしても、素晴らしい体験ですね。
認知症による記憶障害があっても、記憶の固定化までつなげた!!
これは、感情記憶(愛情記憶)が大きく関与してそうです。
ただ名前を覚えるだけではない、「ほっこりさん」の接し方に愛情を感じ、
大切な人だから忘れたくないという感情が記憶を強化させたのでしょうね。
素晴らしいケアレシピ、ごちそうさまでした。