先日、地域の方々12名を当施設に招き、認知症予防体験会を開催しました。
認知症の予防をテーマに、日頃の運動や体力作りの大切さをお伝えするために、パワーリハビリテーションを体験していただくことと、日常生活における脳の活性化や機能維持の大切さをお伝えするために、学習療法を体験していただくことを計画しました。
まずはじめに、参加された方々の認知症セルフチェックをおこないました。
参加者の年齢は、大半が50~60歳代であり、自分のこととなると真剣に取り組まれていました。「私はまだまだ大丈夫。」「私はどうかな?」等と安堵の声や不安な声が飛び交っていました。
パワーリハビリテーションの体験では、理学療法士の説明のもと、実際に器具を使用して体験していただきました。真剣に取り組みつつも、日頃使っていない筋肉を使ったせいか「明日、筋肉痛にならないかしら?」と、自身の日頃の運動不足に苦笑いされる場面もありました。
学習療法の体験では、利用者様も使用されている教材を用いて、実際に体験していただきました。「今はまだできるけど、いずれはできなくなるのかしら?」と不安の声が聞かれていました。学習療法委員会の委員から「できる、できないではなく、楽しめたか、達成感ややりがいを感じることが出来たかに目を向けて頂けたら・・・。」と説明を受けると、「それが認知症の予防に繋がるんだ。」と理解の声が聞かれていました。
実際に体験することで、認知症予防を身近に感じていただけたのではないかと考えます。また、今回の体験会をとおして、当施設での取り組みを知っていただけたことも良かったと思います。地域の方々と関わる機会をもち、地域に開かれ、地域に根ざした施設である為にも、このような取り組みを大切にしていきたいと思いました。
「体験型」の地域啓発がとてもイイですね!地域包括ケアの課題にもなっている「地域-施設間連携」に対しても有効打でしょうね。「パワーリハ」「学習療法」良いもの同士を掛け算することで、更なる効果が期待できますね。(マシンで運動しながら脳内活性の合わせ技もあり。)
※ところで、この体験会はいつ行うのでしょうか?(業務中?、業務終了後?、休日?)
※認知症セルフチェックは、何を用いてますか?(HDS-R、MMSE、オリジナル?)
差し支えなければ、ご教示くださいませ。
川畑さん。コメント、ご質問ありがとうございます。
当施設で実施している学習療法とパワーリハビリを体験していただくことにより、認知症の予防についてより深く理解していただけたのではないかと思っています。
※体験会開催にあたっては、①施設側の条件:利用者の利用がない時間帯、②参加者側の条件:今回は主婦の方が多く、夕食の支度が終わった後を希望、などの条件を照らし合わせ、今回は18時30分〜19時30分の1時間で設定させていただきました。
今後も、利用者が利用しない業務終了後の17時頃からか、あるいは日曜日で設定したいと考えていますが、参加者と施設それぞれの都合を考慮して、その都度調整をしていきたいと考えています。
※認知症セルフチェックは、
①『群馬県もの忘れ検診事業プロジェクト委員会作成 「脳の健康度チェック」』から「10項目チェック」と「カタカナ拾い」
②『鳥取大学医学部教授浦上克哉先生「もの忘れ相談プログラム」』から「立体認識」
を活用させていただきました。
川畑さん、こんばんは。いつもコメントいただきありがとうございます。
今回のような体験会の開催は、当施設にとって初めての試みで、「介護予防・日常生活支援総合事業の創設」や「地域包括ケアシステムの構築」を見据えた取り組みの一つになればと考えています。
地域の方々との協同により、認知症の予防や認知症の方への対応について考えていただけるきっかけになれば幸いです。
体験会のプログラムや認知症セルフチェックのスケール等について効果的なものがあれば、アドバイスをいただけますでしょうか。今後の体験会開催に向けて、ぜひ参考にさせていただきたいと思います。よろしくお願いします。
齊田さん、ぞのさん、丁寧に教えて頂きありがとうございます。
私たちは、2014年より、熊本市内で認知症予防教室を開催しており、一番初めは①日時の見当識②近似記憶③うつチェックを組み合わせた独自のシート(全10問)を使用しています。
この他、4大認知症(AD、VaD、DLB、FTLD)のタイプ別チェック表も独自に作成しており、専門職やご家族からの相談時に活用しています。
認知機能は評価は、世界各国から様々なものが出ているため、今後、情報を共有できるとイイですね。