デイサービスにて
ある認知症の女性利用者(70代)の方は、挨拶がてら男女関係なくチューしようとされます。特に男性に対して積極的です。
そこへ若い頃女性好きだったと噂の男性利用者(80代)が喜んで誘われてしまいました。理解力の低下があり、難聴ですが筆談は可能な方です。
ある利用日に、その女性を探して近づき、ディープなキスをしてしまいました。
他の利用者の方々から、目の前で止めてほしい、気持ち悪い等々苦情が出てきました。
スタッフも常時気をつけているのですが、ちょっとした隙を見計らって近寄られようとするのです。
皆さんの施設などではこんな事ありませんか?何か良い対応の仕方等がありましたら、お知恵をお貸し下さい。
適切な思考判断能力や、社会的なモラルへの意識が低下した脱抑制のケースでは、症状の大小はあれども、どこの施設でも、起こりうるケースかと思います。ごっちさんが個人として、チームとして、関係事業所間連携として、働きかけてきた具体策をもう少し詳しく教えてもらえますか?
個人として働きかけた部分は、人前ですることではないのでしないでほしいと男性の方には筆談で、女性の方には口頭でその都度話をします。男性はにやっとされその場はそれでおさまりますが、女性がトイレに行くのを追いかける場面も見られました。
女性に説明をすると、「じゃあ、あなたがチューして」と男女関係なく顔を近づけられます。
チームとしては、2人がくっつく場面をつくらないようにと考え、女性は人のお世話や役割をもって動くことを好まれるため、「お手伝いしてもらえませんか」と声をかけに行き、場面を変えることを実践しています。転嫁することで以前より2人がくっつく場面は減りましたが、注意が必要な状況です。
たまたま、お二人のケアマネージャーが一緒だったため、ケアマネージャーに報告し、男性のご家族には上記状況をお伝えしています。
ごっちさん、ありがとうございます。
本人が周囲に対して、一定の倫理的配慮ができるからこそ、特定の女性が独りでトイレに行こうとすると、それに合わせて席を立つという行動となる。
…言い変えれば、その男性の思考力や判断力は「残存している能力」であると捉えることが出来ます。
…となると、本人が自制を意識するように記憶を強化するのも良いでしょう。例えば、現場最前線のケアスタッフではなく、敢えて緊張感を与えるために別室にて、管理職から説明してもらうのも一つの手段かと思います。または、ケアマネージャーに協力を仰ぎ、人の心(情)に訴えかけるか…。
個人的には、「ダメですよ」と全てを否定するのではなく、しっかり向き合った姿勢で「らしく無いですよ」「似合わないですよ」と伝える方が、その後の受け入れが良い印象があります。