ご利用者の生活のお手伝いをさせてもらっている。この考え方が私の根底にはある。日々の中では「持ちあげない介護」をしているが、場所が変わると“できない”ことがある。この“できない”について考えたい。
例えば、居室のベッドから車いすの時はできても、
入浴のストレッチャーから車いすへ移って頂く時にはできないということがある。
「結局、職員の動きを優先して動いてしまっている」という現実と向き合うことになった。技術を学び、ある程度想定された範囲(ロケーションや周辺備品に関すること)の中では、できるようになる事を「できる」と認識していた。これでは、こちら側の言うできるは、お膳立てが無いといとも簡単にできないに変わってしまうのである。
場所が変わろうと、技術や経験を生かすことはいくらでもできる。特に考えたいのは、“ご利用者”の生活をお手伝いするという視点について。
「誰のために私たちはここに居るのか」
「介護の仕事ってなんだ?」をわかっていれば。お膳立てを必要とする甘えは生まれない。
技術不足で“できない”になってしまっているのであれば、練習あるのみ。
日常を振り返るとたくさんのことが見えてくる。
ご利用者本位と心掛けていながらも、職員の都合になってしまっていることが多々ある。今回、職員同士で現状を共有し合う過程でことの重大さに気付かされた。
どれだけ危なく、怖いことなのかも感じた。
これを踏まえて。今後の対応を周知し合った。
大掛かりな取り組みを始める必要などない。毎日のコツコツを積み重ねる事が素晴らしい。
現場での職員の動きが変わり始めている。
患者様・利用者様が取り組む「リハビリテーション(再び適した状態にする)」の質を高めるためには、保健・医療・福祉に携わる専門職である私たち自身が諸問題に対して先回りしながら「ハビリテーション(適した状態にする)」していくことが大切ですよね。
すごく共感できます。日々利用者さんとの駆け引き(良い意味で)を楽しんでいます。できる能力を見極め、その方の力が最大限に活かせる動きを引き出す。そして、そこに必ず本人が『やってみよう』という気持ちを引き出し重ね合わせていく。
『利用者本位』は奥が深いですね。