世間の方々の多くは、福祉サービス/介護サービスについて、ご存じ無いのではないかと思います。介護サービスのひとつである、デイサービスを利用していていらっしゃるご家族でもいまいちよくわからない、、という反応を示されることがあります。

Kさんは、普段は自分の事は自分ですることが出来る方で、月火木金の週4回デイサービスをご利用していました。ある土曜日の朝、息子さんから電話があり「今から連れて行くから、お風呂を利用できないか」と。事情を聞くと、前日に転倒して左肩を打ってしまい、痛がってしまっている。骨折はしていないとの事でした。

二つ返事で利用してもらうこととし、ご本人に会うと「痛くて上がらないの」と、腕をみせてくれた。外傷は無いようだった。バイタルも良く、お風呂場へ。しばらくすると入浴を介助してくれた職員から「確認してもらいたい」と、Kさんが履いていた紙パンツをみせられた。紙パンツ内に排尿があり、黒ずんで臭いもひどかった。

息子さんへ電話して、最近変わったことが無かったか聞くと「食べたくない、飲みたくないというので飲食もあまりしていないし、トイレも痛くて行けないと言ってずっと寝ていた。」と。それで困り果てて、問い合わせだったとのことだった。

ご本人も家族へなかなか言えなかったと後の会話で判明し、このまま家に帰っても家族が何もできないままになってしまう恐れがあると感じたので、体調がある程度よくなるまでショートステイが利用できないか相談員と調整。家族へ案として提示した。
家族は是非宜しくお願いしたいとのことで、ショートステイを利用することになった。

サービスを受けている人でも、事例によってはどうしていいかわからなくなってしまうのだと思った。
世間から見れば、福祉サービス/介護サービスはまだまだ敷居が高いのかと感じる一件でもあり、もっと自分達から世間に宣伝して、自分達を役立ててもらわなければならないと思った。