先日、ターミナル病棟に入院している友人Aの父親の面会にAと一緒に行ってきました。
お父様は友人の顔を見るやいなや「氷持って来い」と弱弱しい声で命令してきました。
Aは「んー」と返事をして氷を取ってお父様の口に運んであげました。

Aのお母様は既に他界しており、10年以上は二人暮らしをしておりましたが、男二人での生活が長かった為かお互いにぶっきらぼうな会話でした。
以前よりAには「生きているうちに親孝行しろ」って言うんだからもう少し優しく接してあげなよ!と伝えておりました。
それでもAには「尊敬できる父親」でした。なぜならばAが論破しようとする時は「だって親父が言ってたよ」「親父が言ってたから間違いない」でしたからね。笑

モルヒネにより意識がもうろうとしているのか話しの内容がかみ合いません。
Aはお父様の言いたい事がうまく理解できずに苛立ち、お父様も理解してもらえない息子に苛立ち...
徐々に口調も荒くなってしまいました。

私はAに「もー最後なんだからもう少し我慢しろよ」と思いながらも親子の会話を聞いておりました。

「もういい!帰れ!」お父様が声を荒げました。Aも「わかった」と私たちは病室を後にしました。

帰りの車の中、最後になってしまいうかもしれないのでもう少し我慢してあげたら?
と伝えると、本人も分かってはいるのだが我慢できないとの事...
他方より説明?説得?を繰り返した結果「分かった、明日からは頑張るよ」と考えを改めてくれました。

翌朝Aより連絡があり「もっと早くにお前の言うとおりにしておけば良かったよ」と一言

最後の会話は「もういい!帰れ!」「わかった」Aの後悔は一生残るでしょう。

長い前置きになりましたが、私たちは人生の大先輩方の生活の支えを仕事としております。高齢者に限った話ではありませんが体調が急変してそのまま帰らぬ人に...
良くある話かもしれません、だからこそ最後の会話が後を引かないように仕事中は常に嫌な会話にならない様に心がけております。

私は、本当に心底からで利用者様の為!より良い介護の為!そんな大きな目標を持つことは出来ないかもしれませが、自分の人生が今後後悔しないように!の努力ならばできます。

その努力が結果的に利用者様の為に良い介護の為になっていると信じて...