私には、障害を持つ子供がいます。面会へ行くと「お父さん、お父さん」と来てくれるのが嬉しい反面、施設に預ってもらっている事に思い悩まされるのでした。「家族」である彼を施設に残す心情は今でも忘れられません。
そんな彼を、私達を支えてくれたのは、ケアワーカーの方々でした。そのプロフェッショナルな姿勢、技術、心配りには言葉では言い尽くせ無い感謝の気持ちでいっぱいです。

私が感じさせてもらったそんな気持ちを何かカタチにしたくて、私は介護の仕事に就くことを決めました。今まで勤めていた会社での仕事とは、かけ離れた介護という仕事です。養成校に入学し、一から勉強して介護福祉士の資格を取得しました。

私の存在が、誰かの「あなたがいてくれて良かった」で在りたい。この考え方は、今所属する法人が掲げる理念です。「あなたがいてくれてよかった」を1人でも多くの方に感じてもらえるように、励んでいます。

私は、息子との関係の中で「誰かに支えてもらう有り難さ」を見つけました。介護を必要としている方々には様々な事情があると思います。決して前向きな事ばかりでない、悲しい気持ちや寂しい気持ちも、介護を通じて少しでも前向きな感情を生むことができたらすごいことじゃないかと思います。介護という仕事の魅力ですね。

私には実現したいことがあります。それは「家族皆で一緒に暮らすこと」です。この思いに支えられながら日々頑張っています。