講師紹介:氏家歯科医院 院長 氏家賢明

「歯学部を卒業以来、噛み合わせを考え続け現在に至ります。長年の臨床経験から口と全身の健康は密接に結びついていることを患者さんから教わりました。
それは、一般的な歯科医学ばかりか、医学界の常識からもかけ離れているかもしれません。
しかし患者さんの「このような治療があることを少しでも多くの人に知ってもらいたい」という言葉に後押しされて、日々頑張っています。
まだまだすべての患者さんを治せるわけではありませんが、原因不明の病気で悩んでいる方、なかなか良くならない不定愁訴(肩こり、頭痛、腰痛、冷え性、生理痛、不眠、うつ傾向・・・etc)でお悩みの方のために、頑張っていきたいと考えています。」

【受講者からのレポート】

《飲料や食事の提供において注意するポイント》

①提供者の立ち位置

・必ず被介護者の視界に入る事から始まる。
・利き手側(被介護者)斜め45度くらいに提供者が位置してくれると安心出来る。
・正面からは圧迫感を感じる。
(これは、被介護者の視野がどこまであるかによって変化するはず。)

言葉による声かけが大事なのはもちろんだが、相手が1番安心する間合いに入る必要がある。

提供者の立ち位置がぴったり合っていれば、被介護者は「この人は私の事をわかってくれる」と無意識の領域で感じているかもしれない。

※被介護者の年齢、抱えている疾患によって個人差があるはずだから、そこを汲み取るにはかなりのセンスが要求される。

②水や食べ物の提供

・下唇中央にストローまたはスプーンを当ててもらった場合が1番安心出来る。
(麻痺等がある場合は必ずしもそうとは言えない)
・当てる角度が少しずれると不安を感じる。
・上唇や歯に当たると不快。(どちらかというと歯のほうが不快)
・提供する手は被介護者の利き手に合わせると安心感が高まる。
(私の場合、左利きだから提供者も左手。右手で提供された場合は距離が近すぎて圧迫感がある)
※ついつい提供者側がやり易い角度から提供してしまいがちなので注意する必要がある。被介護者の立場に立つ事。
・提供スピードも相手に合わせる。

《被介護者の動作のフォロー》

被介護者の緊張を最小限に抑える必要がある。

椅子に座っている方を腕を持って立ち上がらせる場合でも、フォローする側が強引だと被介護者もそれに抵抗してしまう。

お互い身体を痛めかねないうえに、信頼関係も築けない。

特に関節を握りしめるのは良くない。

握りしめるのではなく添えるくらいがベスト。

ポイントは引く角度。

引く角度さえ合えば、お互いが抵抗を感じずに立ち上がってもらえる。

(実際にやってみて感想)
手首と肘の使い方によってこんなにも変わるのかと驚きだった。