「認知症の見立て」と題された勉強会(主催:株式会社あおいけあ 講師:上野秀樹先生)

「認知症の見立て」勉強会

先日「認知症の見立て」と題された勉強会(主催:株式会社あおいけあ 講師:上野秀樹先生)に参加してきた。(正しくはこれから4ヶ月に渡って続く勉強会の第1回目)専門職ではない僕を受け入れてくれる寛容さには有り難く感謝するばかりだったが、それにはキチンとワケがあった。(と押しかけた僕は勝手に理解した)

話は全てシンプルだった。

会が始まると早速、参加者全員参加でケースの検討がはじまった。「こんなとき本人は何に困っているだろうか?」「こんなときご家族は何に困っているだろうか?」「これからどのようなことができるだろうか?」等について、まずは個人で考えをまとめる。ケースには本人の状態や処方されている薬物についても記載があった。その後チームになって検討内容を共有することになるのだが、既に僕は軽くパニックに陥るわけである。

しかし本当に驚くのはこれからだった。

「夜中に探し物をしているようだから本人は寝不足で困ってるんじゃない?」「うん、そうだね。」

「玄関から出て行こうとしているみたいだね。どっか行きたい所があるんでしょう。」「同じこと考えた。どこ行きたいんだろうね。」

「うまく対応できていないなら再診してもらったら?」「たしかに、安心できるかも。」

(・・・え?僕も同じようなこと考えました。)

何1つ難しい言葉が無い。話は全てシンプルだった。
専門職はどうせ難しい言葉を使うのだろうと思っていた。特別な「見立て」をするのだと思っていた。でも違った。ごく普通の生活者視点を大切にわかりやすい言葉で話された。極度の緊張状態にあった僕でも話の80%以上を理解することができた。
更に上野先生がわかりやす過ぎる言葉で説明を加えてくれる。
ケースに綴られた
“血圧のコントロール”
“夜間の幻覚”
“ファモチジン20mg 1錠/1×夕(胃薬‐H2ブロッカー)”
の文字列も終盤には不思議と拒否反応が無くなった。

じっちゃんばっちゃんと長く一緒にいさせてもらうために。

加藤忠相さんは閉会にあたり言葉を添えてくれた。
「僕たち(介護屋)がじっちゃんばっちゃんと長く一緒にいさせてもらうために必要なことを学ぼう。医療や看護を理由に引き離されるのは御免だ。だけどその時、僕たちがドクターや看護師にわかる言葉で話が出来ないでは駄目なんだ。“薬剤のことはわからない”ではなく、それまでわかって彼らと話をしよう。彼らにわかる言葉を用いて話をして、更にはここで過ごしてもらうのがいい!と理解してもらえるように。多分野から情報を仕入れよう。」

これからわかることが益々楽しみである。
わかったらできることが1つ増えそうだ。

必ず実現する未来のために!!!