ある日の昼食後。キッチンに立ち黙々とお皿を洗うFさんの姿が・・・。
Fさんの日常は、
ソファーに腰掛けテレビを見ているか、
フロアーを歩き廻り、他の方の居室に入り、気になるものがあるとそっと持ち出したり。
時には、異食行為が見られることも。
そんなFさんが、1人キッチンに立ち、お皿洗いをされている!!!
光景にビックリし、
嬉しくなった私は思わず「ありがとう!!」と声を掛けてしまった。
するとFさんは、「バカヤロー」と一言つぶやき、キッチンから出て行かれてしまった。
その後、Fさんがお皿を洗われる姿をみることはできなかった。
・・・反省・・・。
熱心にされていたFさん。
声を掛けたことで集中力がなくなり、やる気を無くしてしまわれたのだろうか?
恥ずかしかったのだろうか?色々考えた・・・。
見守ることの意味の深さを感じた一幕だった・・・。
プロの「見守り、声掛け」とは何か?に正面からぶつかり、跳ね返され、答えを模索しているケースですね。もちろん「見守り=見ているだけ」「声掛け=話すだけ」とはもちろん違います。
どのタイミングでこちらを認識してもらい、どのタイミングで距離を詰め、どのタイミングで声をかけ、どのタイミングで促通し、どのタイミングで思いをつなぐのか?「タイミング」の大切さがよく伝わります。タイミングを逃して初めて気付いた。ここがケアの質向上のターニングポイントとなることも多いかと思います。ケアが上手なスタッフはタイミングが良いスタッフとも言えますね。「スッと近づき、サッと引く」何事もなく時間が流れるのが一番なのです。